もくじ
なぜ、瞑想ができない・・・と感じてしまうのか
瞑想をやっていて、よくある悩みはこのような感じです。
「これで、瞑想できているのかな?」
「全然できている実感がない」
「雑念だらけで瞑想に集中できない」
これらの悩みは長年瞑想を続けてきた私も持っていました。
また、これまで500人以上の人に教えてきて、受講生からよく聞かれます。
目をつぶってただ座ってるだけの瞑想で「これでいいのかな」と思うのは、ごくごく自然なことです。
ですから「瞑想ができた」という目安が欲しくなると思います。
一方でその目安として、「無」の状態になれれば瞑想ができたということになるのでは、と思われがちです。
しかし、実際「無」になるのは不可能です。
人の脳の作りとして、起きている間はつねに何かの考えが出てきてしまうというのが自然です。
この勝手に湧いていくる考えを「雑念」といいます。
瞑想ができたという目安はこの雑念をただ眺めていれるようになったら、そして放っておけるようになったらオーケーです。
その状態になると「瞑想やれているかな」と考えなくなります。
そして、考えなくなったら瞑想がやれている証拠です。
雑念を放っておけるようになったらオーケー
では、
瞑想に入って、その雑念を眺める
というのはどういうことなのか?
を言語化、図解化して解説していきます。
例えば、自分は今道路わき、道端に座っています。
そして、その道路は自分の心の中を表しています。
目の前の道路を車とか自転車とかバイクなどが通り過ぎています。
ところが日常生活では、心の中のことに対して自分は目隠しをしている状態です。
なぜなら、日常生活というのは、いつも仕事をやって、家事をやって、通勤をしてという感じでやることに追われていますので自分の心の中を眺める暇がありません。
ですから、この道路(心の中)で通り過ぎているものが見えません。
でも、何だか心がざわざわしている様子はわかる。
そんな状態です。
忙しいと、もうほとんど心の存在も忘れてしまうこともあります。
ところが、瞑想すると今度はこの目隠しを取って、
自分の心の中が何がざわざわしているのかが見えるようになってきます。
車が通ってる
バイクが通ってる
自転車がこっち向かってる
ということがわかるようになり、
いろんなものが通って行き交っててざわざわしてる、そんなふうに自分の心の中が見えるようになってきます。
そうしていると、そのざわざわしているものを止めたくなってしまう。
もうなんか落ち着かなくて、イライラしてしまう、状態になります。
そして、
ざわざわしている心を止めようとすればするほど、ますますザワザワしてきてしまう。
これが瞑想の初期段階です。
雑念止めなきゃと思って、そう思えば思うほど気になって仕方がなくなって止められないのです。
そして、瞑想に慣れてくるとこの止めさせようと思っていた気持ちがちょっとずつ落ち着いて、ただざわざわしているな、と眺められるようになります。
ザワザワして車が通ったり自転車通ったりしてるけど、「いいっか」っていう感じで、道端にただ座ってそれを眺めている感じになってきます。
そうすると、しばらくしてこのざわざわしていた、自転車だったり、車だったりが減っていく・・・
つまり瞑想中、だんだん心が落ち着いてくる。
これが、瞑想にいい感じで入っている心の状態です
ざわざわが気にならなくなってきます。
気になったとしても、放ってみておけます。
つまり瞑想に慣れてくると、雑念を放っておくことができるようになってきます。
これが雑念を放っておく、瞑想に慣れてくる、メカニズムです。
瞑想20分間の変化
次に仮に20分瞑想をするとして、その間の意識や感覚の変化を解説します。
瞑想に入って5分-10分:瞑想の始めの頃
まだ瞑想に入ったばっかりだと、心が落ち着いてる感じではありません。
最初のところでは、ゆったりした呼吸を意識してやってみましょう。
呼吸に意識や心も向けて、体は呼吸をただひたすらやっていきます。
そうして、呼吸を整えるとだんだん心と体の一体感が持てるようになってきます。
また、目を閉じると体の感覚が感じやすくなってきます。
例えば、椅子に座っている場合には、お尻とか背中が椅子に触れている感覚、そして足が床についている感覚が感じやすくなります。
また、目が開けて、動き回ってる時より、体の重さも感じやすくなってきます。
そして静かに目をつぶって静かな場所で瞑想しているので、だんだん周りの音が気になってきます。
日常生活の中では気にならないのですが、瞑想をやってると
時計の音ですとか、
外を通る車の音ですとか、
風の音ですとか
そういった普段気づかない音がだんだん気づくようになってきます。
また、体の内側の感覚・・・
肩が上がっちゃって緊張してるなとか、
実は、今胃が重い感じだったんだとか
逆にリラックスして心地よい感じなども
気づけるようになってきます。
さらに心の中の感情にも気づけるようになってきます。
私、ちょっとイライラしてるなとか
嫌な感じがしたんだけど、このことが気になってたんだ、
などです。
だんだん自分の感情。内面も気づきやすくなる。
これが徐々に瞑想に入っている状態です。
瞑想に入って10分-20分:瞑想の中頃
よくある体感としては
体がぽかぽかしてきたり、
手足の感覚がなくなってきたり。
水中に入っている感じとか
なんか洞窟とか穴の中に入ってる感じとかあります
至福感いい気持ち、あとは優しい気持ち
いい気持ちを感じることもあります。
何分経ってるかななどと考えずに、時間の感覚もなくなってきます。
日常では味わえないような感覚。
ぼんやりした中に不思議な独特の感覚というのが、ズーンとくるのではなく、ちょっとずつ、かすかに感じます。
この感じを繊細にして感じられていくようになったら瞑想がだんだんうまくなっている、できている目安になると思います。
一方で、
嫌な過去が出てきますとか、
不快なことを思い出す、ということもあります。
けれどもそれは別に意味はないので、気にしないでください。
それはよくある体感だったりします。
これは瞑想に慣れていく途中なんだ、と思えばよいでしょう。
瞑想中「これがあっているのかな」と思わないで、自分が感じる体感というのを信じてください。
もうそれが正解です
瞑想を20分やった終わり頃
また、ここでふたたび意識がこの外に向いていきます。
体の座っている感じとか、
椅子に触れている感じ、
床に触れてる感じ。
周りの音も入ってくるので、外に意識が向いきます。
これが瞑想から出ていく感覚になってきます。
まとめると、瞑想を始めた頃は、体や外側に意識が向かっています。
外の音が気になったりとか、
体の感覚が気になったり、
そういったところに意識を向いています。
しばらく経って瞑想が深くなっていくと、今度は心の内面の感覚に向かってきます。
そんなプロセスになります。
続けていると心や内面で瞑想できてる、というのが感じられるように必ずなります。
その体感を味わうこと、がポイントです。
20分間の瞑想のやり方と効果についてはこちらで解説しています。
以上が瞑想中の心や意識のプロセスになります。
瞑想の効果を実感するために
瞑想は続けていると、絶大な効果があります。
・集中力の向上
・記憶力のアップ
・心が穏やかになる
・前向きな気持ち
・共感性の向上
などです。
ただし、これらは継続しないとできません。
そして瞑想を継続できない理由として
「これで瞑想ができているのか?」という途中で不安やギモンが出てくることがあります。
ですから、この記事を参考にしていただき、瞑想ができているかどうか、の目安として参考にしていただければと思います。
そして、ぜひ瞑想の効果を実感していただきたいと思います。