もくじ
自分の人間関係の捉え方を変える方法とは
職場の上司や同僚との人間関係について悩んでいる人はたくさんいます。
・上司がいちいちイヤミを言ってくる
・同僚が他の同僚の悪口を言ってくる
・同僚が攻撃的なことを言ってくる
などその内容は様々です。
職場は、毎日いる場所なのでそのような人間関係の悩みはかなりストレスです。
その結果、メンタルを病んでしまったり、転職せざるをえなくなったりするケースも多くあります。
反面、実はあらゆる出来事は 自分の捉え方しだいだったりします。
自分にとってすごいストレスな事でも、他の人にとっては気にならないなどということはよくあります。
どこの職場にも
「あんなふうに言われて、よくあの人平気でいられるなぁ」という人はいると思います。
今回はそんな職場の人間関係を割り切って、気にせず、スルーできる方法をご紹介します。
これをすれば、自分の周りの人たちが変わらなくても、自分の捉え方を変えて職場の人間関係を快適にしていくことができます。
職場の人間関係の何が気になってしまうのか
まず、職場の人間関係で何がストレスになっているのか明確に具体的にとらえましょう。
「曖昧になんとなく嫌だなぁ」と思っていると、その曖昧な気持ちはどんどん膨らんでいってしまいます。
そして、四六時中思い出しては嫌な気持ちになってしまうのです。
具体的に「何が気になるのか、そして嫌だと思ってしまうのか」を理解するのです。
そして具体的にすると、そのストレスに対して何らかの対処法をすると解決できる可能性もあります。
しかし、曖昧に捉えている限りは具体的な対策ができません。
ですから何がストレスの要因になっているのか明確にとらえる必要があるのです。
そのためには、まず人間関係で嫌だと思うことを紙に書き出しましょう
非常にシンプルでもしかしたら拍子抜けしてしまうかもしれませんが、実はこの「紙に書き出すこと」は最強です。
まずは自分が「誰に対して何を嫌だ」と思っているのかを明確に具体的にノートに箇条書きしましょう。
例えば、嫌だなと思っている上司がいるとしましょう
それに対して、ただ箇条書きで具体的な嫌な点を書いていきます。
・この間報告をしている途中 「ちょっと何言ってるか分かんないよー」とさえぎられて言われ傷ついた
・ レポートを出したら、「〇〇さんのほうがわかりやすいなぁ」と言われた
・有給の申請をしにくい。申請をしに行ったら一瞬嫌な感じの表情になった
・レポートでちょっとしたミスに「ちゃんと見ろよ」と強く言われた
などとこのように書いてみるのです。
するとこれだけでも、いろいろな気づきが出てくるかもしれません。
このケースは要するに上司のきつい言い方が苦手だ、ということでしょう。
あるいは、
「特に細かいミスに対して指摘をすることが多いその指摘の言い方がきついので私は傷つく」
→ 特に報告やレポートに対して分かりやすいと言う事がポイントになっているようだ。
だから特に上司に報告するときにはわかりやすさを心がけよう。
また、
「このきつい言い方はもう上司の人柄なので何も変えられないかも」
「そういうきつい言い方をする人なんだなぁ、と割り切るしかない」
こんな気づきがあるのではないでしょうか。
ただ頭の中でモヤモヤと上司のことを思い浮かべるとイライラした気持ちが湧いてきますが、不思議と紙に書き出すとそれほどイライラした気持ちがわいてきません。
むしろ冷静に上司や自分の気持ちを客観視することができるのです。
そして、「案外大した事はないな」と気づくことも多いです。
よく「職場の人間関係は割り切った気持ちで捉えることが大事です」といったアドバイスがあります。
しかし、気持ちというものは割り切ろうと思ってすぐ割り切れるものではありません
客観的にその人間関係のストレスを捉えることで、「 あぁそんな大した事でもない。気にすることでもないんだ」とやっと腑に落ちるのです。
そこで初めて割り切ることができます。
つまり、紙に書くことで割り切る気持ちに持っていけるのです。
紙に書き出すことは最強。事例
この「紙に書き出す」方法で不安を解消して、絶望で自殺をしようと思っていたのに救われた人がいます。
それは世界のお金持ちで有名なロックフェラー氏です。
石油王、といわれピーク時にはアメリカの石油の90%を
コントロールしたほどで、
資産は9億ドル(今の日本円で約1364億円!!)とも
言われた人です。
そんなロックフェラー氏はある時、まさに先の見えない不安の重圧に
押しつぶされそうになり、絶望感で自殺までしようと考えたのです。
「愛人から子供を認知して欲しいと言われている」
「親戚が起こした警察沙汰の事件をもみ消してほしい」
「政治家が不当に圧力をかけてくる」
など・・・かなり深刻ですね。
もう、絶望の淵にいた彼は自殺しようと
ピストルの入っている引き出しを開けると、そこには便箋があり
死ぬからには遺書ぐらい書いておこうと思って
ふと自分のこの悩み不安はいくつぐらいあるのだろう
1000位あるんじゃないかと思いました。
そして、いくつあるのか知りたくて、
具体的に上記のような悩みを書き始めたのです・・・・
1000個位あるのだろうと書き始めると、
70個位のところで、すべての悩みを書き終りました
ロックフェラーはその70の悩みは
1 すぐに解決できること
2 解決にちょっと時間がかかること
3 自分では解決できないこと
の3つに分け整理をしたんです。
するとどうでしょう!
「すぐにできることと自分でできることだけやればいいのだ。そんなに大した事は無い。」
そもそも1000個と思っていたのに、悩みが70個しかなかったと思えて心が軽くなりました。
そして自殺をしようと思っていたロックフェラー氏は奥さんと夕食に出かけたのです。
このロックフェラー氏が悩みを紙に書き出して
自殺を辞めたと言う話はとても有名です。
このように紙に書くというのは、
問題の整理、
あるいは悩みの整理、
あるいは心や頭の整理にとても有効です。
気にする=雑念 を消す方法
また、職場の人間関係に悩まされている場合にはその「嫌だなぁ」という気分に支配されています。
それは、自分で振り払おうにも振り払えないような考えです。
そのように自分ではコントロールできずに、次から次へ浮かんでくる考えを雑念といいます。
たとえば上司が細かいことで嫌味を言ってくるのが嫌だとしましょう。
そうすると、嫌味を言われた後も、思い出しては「あんな言い方されて腹が立つ」とイライラしてしまいます。
これです! 人間関係で悩まされるのは、結局相手の言動そのものより、自分で思い出してはイライラしてしまうこと。この雑念こそが大きなストレスなのです。
たしかに、嫌だったら思い出さなければいいのに勝手に思い浮かんできてしまいます。
そして、
「もう、考えるのをやめよう」と思えば思うほど止まらなくなるのが雑念です。
結局、上司が嫌味を言った時には不愉快になります。
しかし、そのあと、何回も「ああ、嫌なこと言われたな」と思い出して、自分を不愉快にさせているのは自分なのです。
そう考えると、職場の人間関係を気にしなくするには、この雑念を上手くコントロールし、雑念が浮かんでこない状態にすることです。
つまり、雑念を取り払い、無心になることが勝手にわいてくる考えから逃れて、心を落ち着かせる方法なのです。
*無心:仏教用語 心の動きが休止していること
雑念を取り払い頭を空っぽにする練習とは
とはいえ、雑念を取り払うなどということはそうしようと思ってもなかなかできません。
そこで、頭を空っぽに、そして無心になれる練習が必要です。
それが瞑想です。
瞑想はある種の思考(雑念)を停止させるトレーニングといってもよいでしょう。
瞑想をやっているときには、何も考えずにひたすら心の中でマントラ(意味のない音)を唱える。
あるいは、瞑想のやり方によっては呼吸に意識を向けるというものもあります。
いずれにせよ、瞑想しながら何かに注意を向けていることで、これを繰り返していき、思考(雑念)を減らしていきます。
その結果、少なくともその間は不安や心配はわくことが徐々に少なくなってきます。
つまり、意識を不安や心配から → 瞑想のマントラや呼吸に向けていくことになります。
そんな理屈で不安や心配を落ち着かせていきます。
ですから、職場の人間関係の悩みに瞑想をどう役立てるかですが、それは普段瞑想をやって、雑念が出てきにくい状態にしておくことです。
「そんなことできるのか」と思われそうですが・・・・できます!
瞑想をすることで
・今目の前のことに集中し、雑念がわきにくくなる
その結果、人間関係のイライラ、不安、ネガティブな感情に意識が向かいにくくなる
そんなことが可能になります。
もちろん、意識が人間関係の問題に向かわなければいいのですから、目の前の仕事だけに集中するのでも大丈夫です。
ひたすら目の前の仕事を行い、その達成感を味わう。そこに集中することができれば自然と嫌な上司、同僚のことは気にならなくなっています。
以上が職場の人間関係を気にしてしまう際スルーする、そして職場の人間関係を割り切る対策です。
もちろん我慢ならないほどのストレスになっている場合には転職という選択肢もあるでしょう。
もし、職場を変わらないのであればご紹介したように、相手に変化を望むのは難しく、自分の捉え方を変えていくしかありません。
自分を変えていく際に、苦痛を伴わずにできる方法として
・人間関係の何が嫌なのかを特定するために紙に書き出す
・不快な感情が湧き上がってこないように、雑念をなくす。そのために瞑想、あるいは目の前の仕事に集中する
ことはオススメです。
これで職場での人間関係のストレスを少しでも減らせることを願っています!