高野山、奥の院から考える、空海ってビジネス戦略家?!

もしかしたら、空海は商売上手だったのでは・・・

先日、瞑想&呼吸法の合宿に高野山に行ってきました。
あの高野山での瞑想といったら、格別でしたね。。。。

特別な経験ができました。

 

 

今回、高野山に行くにあたって本当に無知だった私は事前に色々調べてみて
「えーっ!高野山や空海ってすごい!」と超ワクワクして行ってきました。

 

 

 

・・・・っていうか、本当に無知すぎて恥ずかしいです。

 

 

 

で、そんな空海さんとかについて語る立場でもない、私なのですが・・・
改めて「これはビジネス戦略として、もっと簡単にいうと・・・もしかしたら空海さん、商売上手では・・・」と大いに感じ、

 

 

そして、ビジネスをしている今の私たちにもとても参考になるのではないかと考え、考察してみたいと思います。

 

 

 

これから書くことは真実だったかどうか、歴史的検証とかしていません。
でも、いいんです。
ビジネスのアイディアとしてとてもいいので、参考にできるのではないか、と感じています。

 

 

 

 

そもそも、そんなふうに感じたきっかけになったのは今回瞑想合宿に一緒に行った、参加者と話をしていた時、
「空海は、この高野山にこれだけのお寺や街を作ってそれをずっと維持していくのが大変だから、たくさんの人をこの場所に来させるようにして、維持していこう、って考えたんだって」

 

 

 

 

 

 

と、ふと聞いたこの言葉に感動したのです。
そして、「もしかしたら空海さんビジネス戦略家だったのでは・・・」と高野山の色々な点から感じました。

 

 

 

では、どんなところが具体的にビジネス戦略的に優れているのか考えてみましょう。

 

高野山が「空海テーマパーク」と言われる理由

高野山は空海テーマパーク」って、先月に見たNHK「プラタモリ」という番組で言っていました。

とてもいいキャッチフレーズですね。

確かに、例えば昔の人々が高野山にお参りに来た際、険しい山道を登れば登るほど、期待が高まる仕掛けをしています。

 

 

 

 

 

 

例えば、「町石」というこの石は、一町ごと(約110m)ごとに参詣道に墓標のように並んでいます。

百八十町が最初で、次は百七十九町、その次は百七十八町と一つづつ減ることで1歩づつ高野山へ近づいていることが体感できる仕掛けになっています。

 

なんか自然の中でやるオリエンテーリングと一緒ですよね。

 

 

 

そして、6、7時間もかけてその参詣道を歩いて行くと、どーん大門が出てくる。
そこから見える光景はまさにテーマパークって感じですよね。

 

そのほか、一の橋から奥の院までの道は日本史上の歴史的人物・・・
織田信長、豊臣秀吉、武田信玄、徳川家などなどの墓所(お墓ではない)が1.5kmも続きます。

 

それはもう、圧巻ですね。。。

私は、霊感とか全然ないんですが、ちょっと「ああ、あっちの世界だなー」って感じさせる光景。

こんなふうにまさに「空海テーマパーク、空海ワールド」が高野山にはあるのです。
さて、そんな空海テーマパークにどうしたら人を集められたのか?

ここから、空海のビジネス戦略?ともいうべきアイディアを紹介していきましょう。

 

戦略その1 レジェンドで信者にさせてしまう

空海には伝説がいっぱいですね。

 

生まれた頃から抜群に頭が良くて、神童と言われたり、
あとは仏教を志すのも、修行のための道場を高野山に決めたのも夢のお告げとか、直感。

 

 

また、空海の守り本尊(仏様)を決める儀式では目隠しをして花を投げて2度とも曼荼羅図の「大日如来(だいにちにょらい)」の上に落ちたとか・・・

 

 

「弘法も筆のあやまり」の由来になっているエピソードは・・・

嵯峨天皇から空海が書くよう依頼された大門につける額の文字が間違っていた。
しかも、間違いに気づいたのはその額を取り付けたあとだった。

 

そのとき空海は門の下から筆を投げ、額の文字の足りなかった漢字の「、点」を入れてしまった。

などなど・・・・現実なら「ありえん」みたいなことも伝説になっています。

でも、いいんです。

 

 

 

人の心を捉えるには、事実、結果だけじゃダメ。
伝説くらい語られないと、人はファンを超えた、「信者」にはなりません。

 

 

だって・・・

スティーブ・ジョブズだって技術者が苦労して作ったアイフォンを
「もっと軽いのができるはずだ」って言って、
目の前で水槽の中に入れて、アイフォンの中から気泡が出てくるのを見て「ほら、まだ空気が入っている」って言ったとか・・・・

 

 

松下幸之助さんも、創業したばかりのまだ個人事業主のレベルの時に、
ダンボール箱の上に乗って「日本一の大きな会社になる!」って宣言したとか・・・・

 

 

 

偉大な人はみんな、伝説があるじゃないですか。
空海もそんな伝説ばかりですよね。

 

 

この伝説が空海の絶対的人気になっているわけです。

 

 

信者になれば、山だろうと月だろうと何がなんでも会いに行っちゃいますから。
ここ、ビジネス戦略としてうまいなー、と。

確かに思惑通り「高野山に人を集める」ことに成功しています。

戦略その2 達筆、外国語堪能、創作の才能も・・・わかりやすい特技がいっぱい

同じく、ファンや信者にする要因としては空海は様々な才能に溢れていました。

 

 

 

「弘法も筆の誤り」とか「弘法筆を選ばず」という言葉にもなっているくらい、本当に達筆(たっぴつ)。
実際、この直筆は色々残っていますから、これは真実ですよね。

 

 

 

また、サンスクリット語(仏教を学ぶために必要)中国語など語学の天才。
これは唐に留学した時に現地の人が空海の中国語が上手すぎてたまげたらしいので、すごい才能だったんでしょうね。

 

中国人もびっくり!!

 

 

 

 

また、遣唐使として嵐の果てに漂着した中国の福州というところでは最初、空海たちは海賊と間違われて、なかなか入国できませんでした。

 

 

 

 

 

そこで、空海が海賊ではなく、「日本の大使として来ているんだ」ということを証明する文章を書いて渡しました。

 

 

 

 

 

もちろん中国語で。それがなんと整然とした論理展開で、しかも韻を踏んだ美しい名文。
みんな感動して、無事入国もでき、今でも福州ではその時の文だといわれるものがあるそうです。

 

 

 

 

 

そのほか空海の創作文のうまさも伝説になっていますね。

こんなふうに「わかりやすい特技、才能」は人々にとっても受け入れられやすいです。

空海がもし、伝説だけとかスピリチャルだけだったら・・・「ちょっとわかりづらい」人だったら、こんなに受け入れられなかったのはないでしょうか。

 

 

 

 

 

ビジネスも同じ。
商品とかサービスの売りがパッとわかりやすい、その素晴らしさが伝わりやすいと売れます。

 

 

 

 

ここも、うまいなーと。
まぁ、うまいなーとかいうレベルではないんですが・・・ビジネス戦略的には優れていますよね。

戦略その3 目上の人に可愛がられて、引っ張り上げられる

ビジネスの成功において、上の人から引っ張ってもらうことは欠かせないと思います。
どんなに力があっても人から可愛がられて、チャンスをもらわないと芽は出ませんよね。

 

 

 

ここも、空海は当時の嵯峨天皇から絶大な信頼を得ていました。

 

 

 

どんだけ絶大かというと「高野山」もらっちゃうわけですから・・・

 

 

 

一般の人々にたくさん慕われても、なかなか「山」をもらうことは難しいと思います。
あと、東寺という「寺」ももらいました。
しかも嵯峨天皇からの申し出で。

 

 

 

これもなかなかないです。
しかも、京都に。

どれだけ気に入られているんだ、って感じですよね。

 

 

 

 

また、空海は遣唐使として長安に行った時には恵果(けいか)という偉大な密教僧に一番弟子に任命されました。

 

 

 

想像ですけど、空海って可愛がられる人柄で礼儀だたしい人であったと思うんです。
だって、才能あっても性格が生意気だったりしたら、嵯峨天皇も恵果も気に入らなかったと思うんです。

 

 

嵯峨天皇と空海

 

本当、ここもビジネスでもとても大事なところですよね。

 

 

空海が短時間で大きな影響力を持てたのは、実は偉大な人たちの力添えもありました。
そうして、壮大な高野山テーマパークプラン(があったかどうかわかりませんが・・・)は成功していくわけです。

戦略その4 慈善事業、公共事業でその存在をアピール

ビジネスの成功者って、皆さんビジネスだけでなくしっかり社会に役立つ慈善事業もされますよね。

ビル・ゲイツもマーク・ザッカーバーグも財団作って社会に貢献しています。

 

 

 

はい、我らが空海さんも負けてはいません。

ただ仏教のお坊さんをやっていただけでなく、実社会的な活動、しかも偉業を成し遂げています。

 

 

 

まず、綜芸種智院(しゅげいしゅちいん)という日本で最初の私立学校を作りました。

綜芸種智院跡

これは当時身分の差がすごくあって、よほど恵まれた人しか学校などは行けなかったのです。

 

 

 

ですから空海は誰でも学校に行けるように、と。
授業料タダ。生活費もタダの学校を作りました。
すごいですよね!!

 

 

 

 

 

この時代に日本でこんな学校があったなんて。
どれだけ人々に喜ばれたことでしょう。

 

 

 

また、空海は故郷香川県の満濃池の治水工事をしたことでも有名ですね。
ここもポイントだと思います。

 

宗教をやっていると、とかく理念だけは立派だけど、どうやって社会に貢献するかということがあるかと思います。

 

 

そこを空海は土木工事みたいな、とても現実的なところで見事やっています。

 

 

また、この慈善事業の結果として「高野山 空海」の地位を上げて、その存在をアピールできます。

ここから学べることは、ガツガツビジネスだけやるのではダメ。
最終的に社会に役立ってこそ、ビジネスも成功するってことではないでしょうか。

戦略その5 永遠に生きる・・・ビジネスを継続させる

では、最後、「高野山 空海テーマパーク構想」が本当にすごいのは
空海が亡くなった後も繁栄し続ける」ことができているところです。

 

 

ビジネスも、事業後継ってとーーーーーても難しい問題ですよね。

 

 

 

特に、素晴らしい創業社長って大抵カリスマだから、その人がいなくなって続けるのは本当に困難です。
ぶっちゃけ二代目って、創業社長に比べると・・・・ちょっと・・・・。
まぁ、誰が継いでも、創業社長は超えられない。

 

 

 

そこで、空海は「永遠に死なない」ことにしたわけです。

 

 

これは、もう、ビジネスのアイディアと捉えると驚愕(きょうがく)ではないでしょうか。

 

 

そうです、空海の魂は今でも生きていて、奥の院で瞑想されています。
これを入定(にゅうじょう)と真言密教では言うそうです。

 

 

実際、私も奥の院でお会いしてきましたから・・・笑

 

 

そして、その証拠に1日2回空海に食事を運んでいることは有名です。

私ラッキーなことにこの場面を見ることができました。
すると本当に「ああ、今もいらっしゃるんだなー」と実感できます。

 

 

・・・・ですから、「高野山の空海テーマパーク」は永遠に不滅なのです!
商売的にも。

 

 

 

まぁ、こんな解釈したら空海信者さんたちから怒られそうですが・・・・・

 

精神的にも、現代のビジネスの戦略までも影響を与えられる「高野山 奥の院の空海」は、私はもちろん心から尊敬しています!

 

高野山、奥の院から考える、空海のビジネス戦略まとめ
戦略その1 レジェンドで信者にさせてしまう
戦略その2 達筆、外国語堪能、創作の才能も・・・わかりやすい特技がいっぱい
戦略その3 目上の人に可愛がられて、引っ張り上げられる
戦略その4 慈善事業、公共事業でその存在をアピール
戦略その5 永遠に生きる・・・ビジネスを継続させる

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ABOUTこの記事をかいた人

日本一わかりやすい瞑想・コミュニケーションセミナー講師。小学生・大学生、社会人、外国人に約5000人以上、のべ1万時間の授業・セミナーを行ってきた。元早稲田大学非常勤講師。ビジネスパーソン向けのメンタルヘルス・ウェルビーイングのための瞑想セミナー、コミュニケーションセミナーを実施中。セミナー・講演・取材お問い合わせはサイトから